特集「ローマ字の分かち書き」: 実例6

(2019/05/18)

  • 分かち書き
    • (1) 文頭に置ける言葉は空白を前に置き、文末に置ける言葉は空白を後ろに置く
    • (2) 「です」を後ろに置ける言葉は空白を後ろに置く
    • (3) 「それ」を前に置ける助詞は空白を前に置く
  • ハイフン
    • (1) 三文字以上の漢字熟語は、結びつきの弱い箇所にハイフンを入れ、再帰的に二文字以下の読みにする
    • (2) 接頭辞、接尾辞はハイフンで分ける
    • (3) 助動詞「ます」はつづりが長くなるのでハイフンを前に置く

その時勘太郎は逃げ路を失って、一生懸命に飛びかかってきた。向うは二つばかり年上である。弱虫だが力は強い。鉢の開いた頭を、こっちの胸へ宛ててぐいぐい押した拍子に、勘太郎の頭がすべって、おれの袷の袖の中にはいった。邪魔になって手が使えぬから、無暗に手を振ったら、袖の中にある勘太郎の頭が、右左へぐらぐら靡いた。しまいに苦しがって袖の中から、おれの二の腕へ食い付いた。

 (1) の「文頭」を当てはます。

その/時/勘太郎は/逃げ路を/失って、一生懸命に/飛びかかって/きた。向うは/二つばかり/年上で/ある。弱虫だが/力は/強い。鉢の/開いた/頭を、こっちの/胸へ/宛てて/ぐいぐい/押した/拍子に、勘太郎の/頭が/すべって、おれの/袷の/袖の/中に/はいった。邪魔に/なって/手が/使えぬから、無暗に/手を/振ったら、袖の/中に/ある/勘太郎の/頭が、右左へ/ぐらぐら/靡いた。しまいに/苦しがって/袖の/中から、おれの/二の腕へ/食い付いた。

 (1) の「文末」を当てはめます。

その/時/勘太郎は/逃げ路を/失って、一生懸命に/飛びかかって/きた。向うは/二つばかり/年上で/ある。弱虫だ/が/力は/強い。鉢の/開いた/頭を、こっちの/胸へ/宛てて/ぐいぐい/押した/拍子に、勘太郎の/頭が/すべって、おれの/袷の/袖の/中に/はいった。邪魔に/なって/手が/使えぬ/から、無暗に/手を/振ったら、袖の/中に/ある/勘太郎の/頭が、右左へ/ぐらぐら/靡いた。しまいに/苦しがって/袖の/中から、おれの/二の腕へ/食い付いた。

 (2) の「です」を当てはめます。

その/時/勘太郎/は/逃げ路/を/失って、一生懸命/に/飛びかかって/きた。向う/は/二つ/ばかり/年上/で/ある。弱虫/だ/が/力/は/強い。鉢/の/開いた/頭/を、こっち/の/胸/へ/宛てて/ぐいぐい/押した/拍子/に、勘太郎/の/頭が/すべって、おれ/の/袷/の/袖/の/中/に/はいった。邪魔/に/なって/手/が/使えぬ/から、無暗/に/手/を/振ったら、袖/の/中/に/ある/勘太郎/の/頭が、右左/へ/ぐらぐら/靡いた。しまい/に/苦しがって/袖/の/中/から、おれ/の/二の腕/へ/食い付いた。

(3) に当てはまるものはありません。
 ハイフンを付けるとすれば、「一生-懸命」が当てはまります。
 ローマ字文では次のやうになります。

  • Sono toki Kantarou wa nigemichi wo ushinatte, Isshou-Kenmei ni tobikakatte kita. Mukou wa futatsu bakari toshiue de aru. Yowamushi da ga chikara wa tsuyoi. Hachi no hiraita atama wo, kotchi no mune e atete guigui oshita Hyoushi ni, Kantarou no atama ga subette, ore no awase no sode no naka ni haitta. Jama ni natte te ga tsukaenu kara, Muyami ni te wo futtara, sode no naka ni aru Kantarou no atama ga, migihidari e guragura nabiita. Shimai ni kurushigatte sode no naka kara, ora no ninoude e kuitsuita.