共通拍のない動詞

移転しました。

 共通拍が存在しないといふことは、まづ語幹が存在してはいけない。該当する活用種類は、口語では、上一段、下一段、カ変、サ変で、文語では、それに加へて下二段がある。上二段には無語幹の動詞は存在しない。ところで、上一段の「見る(みる)」や下一段の「蹴る(ける)」は語幹は存在しないが、不変部があり、その部分は共通拍になるので、活用種類上は除外される。口語には下二段は存在しないので、該当活用形はカ変とサ変になるが、「来る」と「する」は現存する共通拍のない動詞である。
 残りは文語の下二段活用であるが、「得(う)」「寝(ぬ)」「経(ふ)」が該当する。口語では、これらの口語形に加へて「出る(でる)」があるが、これは文語では「出づ(いづ)」の形になるので、共通拍はあった。「寝(ぬ)」も「寝ぬ(いぬ)」といふ表現形もあるので、残るは「得(う)」と「経(ふ)」になる。

語幹 未然 連用 終止 連体 已然 命令
得(う) うる うれ えよ
経(ふ) ふる ふれ へよ
来(く) くる くれ こよ
する すれ せよ